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……春一番が吹いたら、冬が春になる。
桜の花が咲いたら、季節がかわる……
あたしの中にもあるように……人それぞれ、季節の変わり目の感じ方はある。
……新しい学年になって、喜んでる声が窓から聞こえたり。
ちょっと料理が出来る人なら、朝ごはんのおかずで季節を感じたり。

……春は、出逢いの季節ですよー……


……
……そういうの、あんまり……好きじゃない。
テレビのCMを見ながら、ちょっとだけ、嫌なこと考えちゃいました……

……そうだよね、「自分が」出会える、って意味でテレビの中の……綺麗な人は言ってるんだろうけど。
それは同時に……あに、にとっても……出逢いの季節なんだもん。

クラス替えで、見ず知らずの人と出会って。
一人一人の世界があるように、……あに、の……世界も出来て。
……その時、あたしの色は……少しずつ、薄れていっちゃうかもしれない。
あたしは、なぜ「逢」って名前になったんだろう…
聞いた事もないし、本当のところはわからないけど…

……ずっと名前を漢字で書けなくて、なんて、よく聞いたけど……

誰ともお話できなくて。他に何もする事がなくて。
だから、その漢字を書けちゃってた。何の苦労もなしに。
「逢」…… 「会う」と、ちょっとだけ違う、「逢う」の意味。

目線や、興味は、広げていかなきゃいけない。
だから、……あにはいつも、あたしと一緒に……お出かけしてくれる。
……あたしの、ために……


……あにが目の前にいれば、きっと、そんな事で……変なこと、考えない。
でも、一人になれば……きっと、何度も考えてしまうよ。
こうして、あにが一緒にお出かけしてくれて、あたしは今まで知らなかった世界をいっぱい……見て、感じられたよね。
……あにが、いなくなる瞬間……あにが、いない間。
一人でも恥ずかしがらずに。一人きりにならないように。

……あに。
あたしは、……あに、の、「かわいい」に、なりたい。


……そうだよね。
……あたしが、新しい世界を見つけられたように、……あにも、新しいなにかと出会ってく。
その中で、今は……あたしは、……目の前にあにがいないと、まだ、全然自信が持てなくて。
……でもね。

あに。だいすき……

そうだ、あたしが、ちゃんとそれを忘れないように。
……一人きりの時間は、難しい漢字だって書けるようにさせちゃうけど。
……忘れちゃったら、それはただの作業になっちゃう。

あに、との、時間……お出かけした思い出……
それは、難しい漢字を書くのと同じような、作業なんかじゃ……ないよね。

机の上にノートを広げて、ちょっとだけ強く、書いてきました。

「逢」


……本当は、どういう意味なのか。ちゃんと考えて見よう。
いなくなること・忘れられること……それを恐れることが「逢う」ことなんかじゃない。

……あにに、あえた。
これからも、あいたい。

あうことで、あたしは……あにに、何ができるだろう。
それを、ちゃんと考えてみよう……

……うふふ。

あたしに、できること……
「いなくならないで」って、言うだけじゃなくって。

かわいく、なること。


来年の春、こんな風に考えたことを思い出して……
「あにと、あたしのこと」をこうやって考えると、春を感じます……なんて。


うふふ、言えたら、いいな……☆


……でも、でも、あにのお友達チェックは、するんだもん……

……エヘへ☆
だいすきな、あに……


明日は、あったかいのかな?
あにとお出かけする日も、あったかいといいな……




はい、3月のSSです。
春は出逢いと別れの季節。少しだけ、特別かもしれません。
でも、どこにどんな出逢いがあるか、もそうですが。
どんな形で、今いる友人達との絆が深くなるか、の時でもあります。

どっちも大切にしていくのは、もしかしたらすっごく大変だけど。
でも、それを心がけないと、人付き合いのスタートラインにも立てません。

友達や、恋人。
ちょっとだけ見直してみる、そんなチャンスかもしれないんですよね。



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